いつもブログをご覧いただきありがとうございます。
さて、先日管理物件の洗面台の配管の修理を行いました。
日常生活やオフィスの水まわりで欠かせない洗面台ですが、経年劣化による配管の漏水が思わぬトラブルを引き起こすことがあります。とくに築年数の経過した建物では、配管まわりの老朽化により、床下への漏水や下階への影響など、建物全体の損傷につながるリスクもあります。
今回は、洗面台配管の劣化による漏水の注意点と、予防のためにできることをご紹介します。
■ よくある劣化のサイン
以下のような症状が見られる場合は、すでに漏水が進行している恐れがあります。
-
洗面台下から異臭(下水臭)がする
-
キャビネット内に水シミやカビが見られる
-
使用時にのみ水が滲み出る(排水管からの漏れ)
-
床材が湿っている・変色している
-
洗面所の湿気が異常に多い
■ 配管の材質と寿命に注意
洗面台まわりの配管には、主に以下の材質が使われています。
配管の種類 | 主な材質 | 耐用年数(目安) |
---|---|---|
給水管 | 銅管・樹脂管・鉄管 | 15〜25年 |
排水管 | 塩ビ(VP・VU) | 20〜30年 |
特に、金属製の給水管(銅管・鉄管)は、経年により内部から腐食が進み、ピンホール(小さな穴)から漏水が発生するケースが多く見られます。
■ 被害が大きくなる前に!二次被害のリスク
配管の劣化による漏水は、次のような二次被害を招くおそれがあります。
-
床材の腐食やカビの発生
-
構造材(木部)の腐朽やシロアリ被害
-
下階住戸・テナントへの漏水事故
-
建物保険の適用外になる可能性
マンションやビルなどの共同住宅や事業用物件では、入居者や近隣とのトラブルに発展することもあるため、早めの対応が不可欠です。
■ 日常点検とメンテナンスのすすめ
漏水を未然に防ぐには、定期的な点検と、早期の修繕・更新が重要です。
点検項目 | 頻度 | 内容 |
---|---|---|
洗面台下の点検 | 月1回〜 | 湿気・臭い・水シミの確認 |
排水トラップの清掃 | 半年〜1年に1回 | ゴミ詰まり・ぬめり除去 |
配管の劣化診断 | 年1回程度 | 専門業者による目視・触診点検 |
洗面台リフォーム時 | 必要に応じて | 配管交換を同時に実施がおすすめ |
■ まとめ
洗面台まわりの配管は、日頃は目に見えない部分ですが、建物の健全性に直結する重要な要素です。築年数が10〜15年を超えている場合や、使用頻度が高い施設では、「まだ使えるから大丈夫」ではなく、「そろそろ点検を」の意識が大切です。
大切な建物を長く安全に使い続けるためにも、洗面台の配管点検・更新を定期的に行いましょう。